医療制度の改善策は

数日前ある番組で、夜間外来に通院する癌患者さんと、このシステムを考えた癌患者でもある医師が取り上げられました。

 

病気であることを隠して働かないとリストラの対象になってしまうからと、会社を欠勤・遅刻・早退することなく働く癌患者さんがいるのです。
治療費を捻出するために働いている癌患者もいるのです。
「国民皆保険」と言う今の医療制度を使っても、多額の治療費が必要で、必死に捻出しているのです。

 

この夜間外来は、午後9時半までに受付に診察券を出せば、診察・治療が受けられます。
しかし、夜の9時半に病院に飛び込み、診察や治療を受けて、いったい何時に帰宅できるのでしょうか。何時にお布団に潜り込めるのでしょうか。健康な人でもこんな夜遅くに通院するのは体にはキツイのに、と多くの人が思います。

 

こういった問題は、癌患者さんに限ったことではありません。
難病の中には、難病指定を受けているのに公費負担にはなっていない疾患もあります。また、多額の治療費がかかるのに、何の改善策も取られていない疾患もあります。

 

治療費を捻出するために辛い体で働いている患者さんは少なくないのです。現在の難病対策や医療制度からは零れ落ちた患者さんが、食費を切り詰めて治療費を確保したり、しんどい体で働いていたのでは、何のための治療なのか、本末転倒ではないか改善策はないのかと、むなしい気持ちになります。

 

リウマチ患者が使う生物学製剤は、早期から使えば、関節の破壊を防ぐことができ、それまで不自由な生活を余儀なくされていた患者さんも、この薬のお陰で健常人と変わらない日常生活が送れるようになりました。

 

しかし、悪性関節リウマチの患者さんは公費負担になっていますが、一般的な関節リウマチは、現在の医療制度では特定疾患にはなっておらず、3割負担です。
1ヶ月の負担額は数万円になります。若くして発病する人が多いため、1ヶ月数万円の医療費を30年も40年も払い続けなければならないことを考えたとき、患者さんの精神的な苦悩は計り知れません。
これはほんの一例で、氷山の一角に過ぎません。

 

国民皆保険制度は確かに必要不可欠な医療制度ですが、それだけで充分だと言わんばかりでは、これらの問題は解決しません。
難病指定か否かにかかわらず、何らかの改善策が望まれます。